赤ちゃんと一緒の防災・備蓄ガイド

目次

0〜2歳の子どもがいる家庭で考えておきたいこと

赤ちゃんが生まれると、地震・台風・停電などのニュースの見え方がガラッと変わります。

「もし今、急に停電になったら…」
「オムツやミルクが手に入らなくなったら…」

そう考えると、不安になるパパ・ママも多いと思います。

このページでは、

  • 赤ちゃん連れの避難で必要なもの
  • 自宅で備蓄しておきたいもの
  • 避難バッグの中身の具体例
  • 平時にパパがしておける準備

をまとめていきます。


赤ちゃん連れの防災で知っておきたい基本

大人だけの防災と違い、赤ちゃんがいると次のポイントが重要になります。

  • 自分で歩けない・走れない → 抱っこ紐やベビーカーが必須
  • オムツ・ミルクなど、必要なものが多い
  • 泣き声やぐずりで、周囲の目が気になる
  • 環境の変化に弱く、体調を崩しやすい

だからこそ、「最低限これだけは持って出る」「家にはこれだけは置いておく」というラインを、赤ちゃん仕様で考え直すことが大切です。


赤ちゃん連れ避難で必要なものリスト

まずは「最低限」セット

避難所や車中泊を想定した、1〜2日しのぐためのセットです。

赤ちゃん用(0〜2歳)の目安

  • オムツ:1日あたり6〜10枚 × 2〜3日分
  • おしりふき:1パック
  • ビニール袋(使用済みオムツ用)
  • おむつ替えシート(レジャーシートでも代用可)
  • ガーゼ・タオル:数枚
  • 着替え:上下1〜2セット、肌着1〜2枚
  • ブランケットやおくるみ(防寒用)
  • お気に入りのおもちゃ・タオルなど、安心材料になるもの

ミルク・ごはん関連

  • 粉ミルク or キューブミルク or 液体ミルク
  • 哺乳瓶(2本あると安心)
  • 使い捨て紙コップ・スプーン(洗えないとき用)
  • 離乳食パウチ(食べ慣れているもの)
  • 赤ちゃん用の飲料水(ミルクに使えるもの)

母乳メインでも、「ストレスで出づらくなる」「ママの体調不良で授乳が難しい」こともあるので、ミルクの準備は保険として持っておのがおすすめです。

大人も含めて必要なもの(共通)

  • 飲料水(500mlペットボトルを数本)
  • カロリーメイト・ようかん・ビスケットなど、すぐ食べられるもの
  • マスク・ウェットティッシュ・除菌シート
  • 携帯トイレ(簡易トイレ)
  • ポケットティッシュ・トイレットペーパー
  • 懐中電灯(できればヘッドライトタイプ)
  • モバイルバッテリー+充電ケーブル
  • 母子手帳・マイナンバーカードのコピー、常備薬

これらは、「避難バッグ」として1つにまとめておき、「玄関近く」などすぐ持ち出せる場所に置いておくと安心です。


自宅備蓄品:できれば1週間分を目安に

避難所に行かず、自宅で過ごすケースも多くあります。
その場合に備えて、最低3日、できれば1週間分を目安に備蓄を考えてみましょう。

水・食料

  • 1人あたり1日2〜3リットル × 家族人数分 × 日数分
  • 調理用・歯みがき用なども考えると、多めにあって困りません

大人向け食料

  • レトルトごはん・パスタソース
  • カップ麺(お湯が使える場合)
  • レトルトのおかゆ・スープ類
  • 缶詰(魚・豆・フルーツなど)
  • そのまま食べられるパン・ビスケット

赤ちゃん用

  • ミルク・液体ミルク
  • 月齢に合った離乳食パウチ・ベビーフード
  • 赤ちゃんせんべい・ボーロなどの軽食

衛生・トイレ関連

  • オムツ(普段より少し多めにストックしておく)
  • おしりふき・ウェットティッシュ
  • 簡易トイレ・凝固剤
  • ビニール袋(大・中・小)
  • キッチンペーパー
  • アルコールスプレー・除菌ジェル

災害用アイテム

  • 懐中電灯・ランタン(電池式 or 充電式)
  • 予備電池
  • モバイルバッテリー
  • カセットコンロ+ボンベ
  • 防寒グッズ(毛布・寝袋・カイロ)
  • すべり止め付きスリッパ(割れたガラス対策)

これらを、家の一角に「防災コーナー」としてまとめておくと管理がしやすくなります。

大人用ならこのようなセットを購入しておくのも手です。


避難バッグの中身を具体的に整理する

家族用+赤ちゃん用で2バッグ持ちが理想

  • 家族全体のもの:パパが背負うリュック
  • 赤ちゃんとママ用のもの:軽めのバッグ or マザーズバッグ

のように分けておくと、持ち運びやすくなります。

赤ちゃん用避難バッグの例

必須

  • オムツ:10〜15枚
  • おしりふき
  • おむつ替えシート
  • 着替え(ロンパース・肌着)各1〜2枚
  • ガーゼハンカチ 3〜4枚
  • ブランケット(薄手と厚手があると便利)
  • ミルク・哺乳瓶
  • 離乳食パウチ・スプーン
  • お気に入りのおもちゃ・タオル

あると安心

  • 授乳ケープ
  • ベビー用保湿クリーム
  • 清浄綿
  • ベビー綿棒
  • 日焼け止め(状況に応じて)

これらをジッパー付きの袋ごとに分けると、避難所の暗い中でも探しやすくなります。


平時にやっておくべき準備

① 家族で「避難先」「連絡方法」を決めておく

  • 自宅近くの避難所(小学校・公園など)
  • 洪水・津波の可能性がある地域なら、高台や別の避難所も確認
  • 保育園・幼稚園に通っている場合は、「災害時の引き渡しルール」を必ずチェック

連絡がつかない前提で、

  • 「〇〇が家にいるときは、この避難所に向かう」
  • 「バラバラのときは、まずはそれぞれの場所で安全確保」

など、ざっくりとした方針だけでも共有しておくと安心です。

② 家の安全対策をする

  • 大きな家具は、転倒防止金具で固定
  • ベビーベッドや赤ちゃんの寝る場所の上には、ものを置かない
  • 窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る

「寝ているときに、ものが落ちてこないか」を基準にチェックしてみてください。

③ 持ち出しリストを紙で貼っておく

避難バッグに入れっぱなしにできないものもあります。

  • 母子手帳
  • マイナンバーカード
  • 受給券
  • 財布
  • スマホ
  • 充電器

こうした「直前に持つもの」は、
玄関や防災コーナーにチェックリストとして貼っておくと、慌てたときの取り忘れ防止になります。


パパが担当しやすい「防災タスク」

防災は、パパが主導しやすい分野でもあります。

  • 備蓄品リストを作る
  • 実際に買い出しをする(水や重いものは特に)
  • 防災グッズ(防災セット・懐中電灯・簡易トイレなど)を選ぶ
  • 半年〜1年に一度、賞味期限や電池残量をチェックする日を決める

カレンダーに

  • 「防災チェック」
  • 「備蓄入れ替え」

などを定期的に入れておくと、「買ったまま放置」を防げます。
オムツや哺乳瓶、ベビー服のサイズにも気をつけてください。


防災グッズ選びのポイント

防災グッズは種類が多く、迷いやすい分野です。
赤ちゃんがいる家庭なら、次のような視点で選ぶとよいです。

  • 赤ちゃん用のオムツやミルク、離乳食がセットに含まれているか
  • ランタン・懐中電灯は手がふさがっていても使えるか(ヘッドライトなど)
  • 簡易トイレや消臭袋など、「におい対策」まで含まれているか
  • 収納しやすいサイズか(玄関やクローゼットに入るか)

防災セット・ベビー用非常食・水・簡易トイレ・懐中電灯・スマホ充電ができるラジオなどは、まとめて一度にそろえてしまった方が楽です。

オンラインで防災セットを購入する場合、
「赤ちゃん」「ベビー」「子どもあり」などのキーワードで探すと、赤ちゃん向けのオプションが充実した商品も見つかります。


まとめ:今日からできる3つのこと

完璧な備えをいきなり目指す必要はありません。
まずは、次の3つから始めてみてください。

  1. 家族で避難場所・連絡方法を話してみる
  2. 家にあるものだけで、簡易避難バッグの「第1版」を作ってみる
  3. カレンダーに「防災チェック日」を1つ登録する

赤ちゃんとの暮らしは、ただでさえ新しいことだらけです。
その中で、防災まで完璧にやるのは大変です。

だからこそ、パパが一歩リードして、
「うちの防災、ここまではやっておこうか」と言って行動に移すことでママも安心します。

少しずつ、できるところから。
赤ちゃんと一緒の防災・備蓄を、夫婦で進めていきましょう。

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