妊娠がわかったのに、
ママは「まだ誰にも言いたくない」。
でも、パパのあなたは正直ちょっと言いたい。親にも、職場にも、仲のいい友だちにも。
「なんでそんなに隠すの?」
「せっかくの嬉しいニュースなのに…」
そうモヤモヤしているパパに向けて、この記事を書いています。
- なぜママは「まだ言いたくない」と感じるのか
- なぜパパは「つい言いふらしたくなる」のか
- そのギャップをどう埋めればいいのか
- ケンカになりそうなときに頼れる「本・オンラインカウンセリング・講座」
を、パパ目線で整理していきます。
1. ママが「まだ言いたくない」のには、ちゃんと理由がある
まずは、ママ側の気持ちを整理しておきましょう。
パパからすると「嬉しくないのかな?」と不安になるかもしれませんが、そうとは限りません。
① 流産への不安と「もしものとき」が怖い
妊娠初期は流産のリスクが高い、と多くのママは知っています。
ネットや本から情報を集めれば集めるほど、
「もし何かあったら、報告した人全員に説明しないといけないのか…」
と想像してしまいます。
だから、
- 何度も「残念だったね」と言われたくない
- 自分の心を守るために、あえて公表を控えたい
と考えるのは、とても自然なことです。
② 体調がつらくて、余計なストレスを増やしたくない
つわりやだるさ、眠気、情緒不安定。
妊娠初期のママは、24時間ずっと“フルパワー”ではいられません。
その状態で、
- 「仕事どうするの?」
- 「里帰りは? 名前は? 保育園は?」
- 「◯◯しなきゃダメよ!」
と、周りからの質問やアドバイスが増えると、正直かなりしんどいです。
「今はそれより、静かに過ごしたい」
「余計な口出しやプレッシャーを増やしたくない」
だから「まだ言わないで」と言うママも多いのです。
③ 義両親・親族へのプレッシャーが怖い
これはかなりリアルな本音です。
- 義両親と距離感がつかみにくい
- 「産む前からあれこれ口出しされそう」と感じている
こういう感覚があると、
「あなたが義実家に話した瞬間から、私へのプレッシャーが一気に増える」
とママは予想します。
だから、
- 「義実家には、タイミングを決めてから」
- 「まずは私の心の準備をさせてほしい」
という意味で、「まだ言わないで」と言っている場合もあります。
④ 自分のタイミング・自分の言葉で伝えたい
妊娠は、ママの体に起きている一生ものの出来事です。
だからこそ、
- 自分の親には、自分の口から伝えたい
- 仲のいい友人には、落ち着いたタイミングで話したい
という“こだわり”があって当然です。
あなたが悪気なく
「あ、もう俺が話しちゃった」
とやってしまうと、ママは
- 「一番大事な場面を取られた…」
と感じてしまうこともあります。
2. じゃあ、なんでパパは「言いふらしたくなる」のか?
ここからは、あなた側の本音もちゃんと整理しておきましょう。
① とにかく嬉しくて、誰かに言いたい
シンプルに、
- 人生レベルの大ニュースだし
- 親にも喜んでもらいたい
- 同僚にも「パパになるんだ!」と言ってもらいたい
という気持ちがありますよね。
これは悪いことではなく、「ちゃんと嬉しい」という証拠です。
ただその「嬉しいスピード」が、ママより少し早いだけかもしれません。
② 祝福されることで、父親になる実感を持ちたい
ママと違い、あなたの体は変わりません。
だから「妊娠した」と頭ではわかっていても、実感が追いつきにくい。
- 親から「おめでとう」と言われる
- 友人から「パパか〜!」と言われる
こういう外側からのリアクションを通して、
「自分も父親になるんだ」と腹に落ちてくるパパも多いです。
③ 妊娠初期の不安を、イメージしきれていない
「万が一のとき」のことは頭では分かっていても、
自分が強く傷つくイメージまでは持てていない場合があります。
- 「そんなに気にしなくてもよくない?」
- 「何かあったら、そのとき考えればいいでしょ」
と“楽観的に見える”発言をしてしまい、
ママの不安に火をつけてしまうことも。
あなたが冷たいのではなく、
ママの抱えている“重さ”が見えづらいだけ、ということも多いです。
3. パパとしてできる「上手な話し合い」の進め方
「言いたいパパ」と「まだ言いたくないママ」。
ここからどう歩み寄るかが、パパの腕の見せどころです。
① いきなり正論をぶつけない。「まず気持ち」が先
NG例:
- 「別に言ったっていいじゃん」
- 「親くらいよくない?」
- 「そんなに心配しすぎだよ」
こう言ってしまうと、ママは
「理解してくれない」「軽く見られてる」
と感じて、話し合い自体が難しくなります。
おすすめの言い方
- 「正直に言うと、俺はめちゃくちゃ嬉しくて、親にも知らせたい気持ちがある」
- 「でも、◯◯(ママ)の不安もちゃんと知りたい」
- 「まだ言いたくない理由を、もう少し教えてほしいな」
まずは「嬉しい気持ち」と「ママを理解したい気持ち」をセットで伝えると、
向こうも本音を出しやすくなります。
② 「誰に・いつ・どこまで話してOKか」を一緒に決める
パパ側としては、“完全に何も言うな”だとかなりつらいですよね。
なので、折衷案を一緒に作るのがおすすめです。
例)
- 現時点(妊娠初期)は
- 話してOK:ママの親のみ
- パパの親・親族・友人・職場:まだNG
- 妊娠○週を過ぎたら
- パパの親にも報告OK
- 安定期に入ったら
- 親しい友人にはOK
- SNSや職場は、そのときに再相談
ポイントは、
「全部ダメ」か「全部OK」か、の二択にしない
ことです。
③ 「言ったつもり」「聞いてない」を防ぐために、ルールを見える化
- 一度決めたルールを書き出しておく
- 「今日◯◯に話してもいい?」と、事前に一言LINEする
など、「うっかり言っちゃった」を減らす仕組みを、
パパの側から提案すると、ママはかなり安心します。
4. それでもモメそうなときは、「外部の力」を借りてOK
「この話題になると毎回ケンカになる」
「言い合いになって、結局何も決まらない」
そんなときは、ふたりだけで抱え込まなくて大丈夫です。
① パパ向け/夫婦向けコミュニケーション本を読む
- 感情的にならない伝え方
- 相手の“地雷”を踏まない話し方
- 価値観が違うパートナーとの付き合い方
を学べる本を、パパが先に読んでおくのはかなり有効です。
「この本に書いてあったんだけどさ…」
と、本をクッションにして話し合うと、お互い冷静になりやすくなります。
※当メディアでは、
妊娠〜産後の夫婦に役立つ「コミュニケーション本」「パパ向け本」を紹介しています。
(ここにアフィリエイトリンクを設置して、Amazon等への導線に)
② オンラインカウンセリングを使ってみる
- 対面より気軽
- 自宅からスマホでOK
- 夫婦一緒に参加できるプランもあり
「第三者がいるだけで、冷静に話せた」という声もよくあります。
③ 夫婦・パートナーシップ講座(オンライン)
- 妊娠中〜産後の夫婦の役割分担
- 産後クライシスを防ぐコミュニケーション
- 価値観の違いを理解するワーク
などを、動画やオンライン講座で学べるサービスも増えています。
- 忙しいパパでも、自分のペースで見られる
- 夫婦で一緒に見て、そのまま話し合いのきっかけにできる
5. まとめ:パパの役割は「言う側」ではなく「守る側」
妊娠の報告タイミングで起きる“言いふらしたいパパ”と“守りたいママ”のすれ違い。
ここでパパが意識しておきたいのは、
- ママが慎重なのは、喜んでいないからではなく「自分と赤ちゃんを守りたいから」
- 自分の「嬉しい」「祝福されたい」という気持ちも、ちゃんと言葉にして伝える
- ふたりで「誰に・いつ・どこまで話すか」のルールを作る
- こじれそうなら、本やオンラインカウンセリング、講座など外部の力を素直に使う
ということです。
妊娠の報告タイミングは、
これから何度もやってくる「夫婦で決めるイベント」の、最初の一歩です。
ここでの経験は、きっと
- 保育園選び
- 仕事と家事・育児の分担
- お金のこと、進学のこと
など、今後の大きな選択をしていくうえでも、土台になってくれます。
「ママが嫌がるから言えない」でもなく、
「俺の嬉しさを押し通す」でもなく、
“ママと赤ちゃんを一番に守りながら、一緒に決めていくパパ”
でいられるように。
そのための一歩として、今日この話題を、改めてふたりで話してみてください。
