ママがパパにわかってほしいこと総まとめ

目次

妊娠中〜産後1年までの「体と心」と、パパにできること

ママがパパに本当にわかってほしいことは、「もっと稼いでほしい」でも「感謝してほしい」でもなくて、

「いま、私の体と心がどうなっているか、少しだけ想像してほしい」

この一言にかなり集約されます。

妊娠がわかってから産後1年くらいまで、ママの体と心はずっと変化し続けます。
見た目には元気そうに見える日も多いので、パパからすると「いつも通り」に思えてしまい、ギャップが生まれがちです。

ここでは、妊娠中〜産後1年までをフェーズごとに分けて、

・その時期のママの体と心の状態
・よくあるママの本音
・パパができる具体的な行動例

をまとめます。

妊娠初期(〜12週ごろ)

ママの体と心の変化

・つわり(吐き気、頭痛、だるさ、眠気)が強い人も多く、一日中乗り物酔いのような状態になることもある
見た目はほとんど変わらないが、体の中では急激な変化が起きている
・「流産」という言葉が頭から離れず、不安が強い
・ホルモンの影響で、涙もろさやイライラが増えやすい

この時期のママの本音

・自分でもコントロールできないくらいしんどい
・元気そうに見えてしまう分、「サボっている」と思われないか不安になる
・仕事も家事もこなせない自分を責めてしまう

パパができる行動

・毎日一言「今日は体どう?」と聞く
 「大丈夫?」よりも、「今日はどう?」の方が本音を話しやすい。

・家事を「手伝う」ではなく、担当として引き受ける
 洗い物は自分、ゴミ捨ては必ず自分など、役割を決めてしまう。

・つわりがきつい日は、パパから「今日は惣菜にしよう」「出前にしようか」と提案する
 「ごはんどうする?」と判断を丸投げしないだけで、ママの負担はかなり減る。

妊娠中期(いわゆる安定期)

ママの体と心の変化

・つわりが落ち着いて動ける人もいるが、変わらない人もいる
・お腹が少しずつ目立ってきて、妊娠の実感が強まる
・その一方で、腰痛、むくみ、息切れなど新しい不調も出てくる

この時期のママの本音

・「安定期」と言われるが、完全に安心できているわけではない
・「楽な時期でしょ?」と言われるのがしんどい
・パパの生活があまり変わっていないように見え、少し置いていかれた気分になる

パパができる行動

検診の日程を自分のスケジュールにも入れておく
 毎回一緒に行けなくても、「今日は検診だよね」と気にかけてくれるだけで安心感が違う。

・休みの日に、ベビーグッズを一緒に見に行く、名前を一緒に考える
 「親になる準備」を夫婦の共通イベントにしていく。

「もう安定期だから大丈夫でしょ!」という言葉は封印する
 ママは一日中ずっとお腹と赤ちゃんのことを意識している。その重さを想像して寄り添う。

妊娠後期(お腹が大きくなってから出産前)

ママの体と心の変化

お腹が大きく重くなり、立っていても座っていても寝ていてもつらい
トイレが近い、むくみ、腰痛、恥骨痛など、不調が常にどこかにある
・出産の痛み、無事に生まれるか、産後の生活への不安が現実味を帯びてくる

この時期のママの本音

・「早く生まれてほしい」と「出産が怖い」が同時に存在する
・赤ちゃんは楽しみだが、「ちゃんと育てられるかな」という不安も大きい
・「パパは出産しない」という事実に、不公平さを感じる瞬間もある

パパができる行動

出産当日の流れや病院までの行き方を、パパ自身が把握しておく
 夜中に陣痛が来たらどう動くか、タクシー会社の連絡先なども含めて、事前にシミュレーションしておく。

買い物や散歩に付き合い、荷物はすべて持つ
 付き添うというより、「守る」という意識で。

・ママが不安を口にしたときは、「大丈夫だよ」だけで終わらせず、一度受け止める
 「心配だよね。特に何が怖い?」と具体的に聞くと、ママも気持ちを整理しやすい。

産後0〜1ヶ月(産褥期)

ここが、パパに一番知っておいてほしいフェーズです。

ママの体と心の変化

・出産は、大きなけがや手術レベルのダメージになる
傷の痛み、悪露、貧血などの回復がまだ途中
・そこに睡眠不足、授乳の痛み、ホルモン変化が重なる
体はボロボロなのに、赤ちゃんのお世話は待ったなし

この時期のママの本音

とにかく眠りたい!3時間連続で寝られたら泣くほどうれしい
・自分の体なのに、自分のものではないような感覚になる
・赤ちゃんはかわいいが、ずっと一緒にいるのがつらく感じる瞬間もある
「しんどい」と言ったら母親失格だと思われそうで、本音を出しにくい

パパができる行動

ママの仕事は「回復」と「授乳だけ」と考える
 それ以外のこと(家事、上の子の対応、来客対応など)は、できる限りパパ側で引き受ける。

オムツ替え、ミルクの準備、洗濯、食器洗いなどを、自分から黙ってやる
 終わってから「これやっといたよ」と軽く伝えるくらいでちょうどよい。

産後ケア施設や自治体の産後ケア事業をパパの側から調べて提案する
 「こういう産後ケア施設があるみたい」「日帰りや宿泊で休めるプランもある」と情報を渡すだけでも、ママの心は軽くなる。

産後1〜3ヶ月(寝不足とホルモンのピーク)

ママの体と心の変化

夜間授乳でまとまった睡眠が取れない日が続く
昼間も赤ちゃんのお世話があり、横になれる時間が少ない
・ホルモンの影響が続き、涙もろさや不安感がピークになることもある

この時期のママの本音

・赤ちゃんの泣き声を聞くだけで胸がざわつく
自分だけがこんなにつらいのでは、と孤独を感じやすい
パパが仕事に行く背中を見て、「うらやましい」と感じてしまう日もある

パパができる行動

休日は「ママの連続睡眠タイム」を必ず作る
 2〜3時間、赤ちゃんを連れて別室に行く、ベビーカーで散歩に出るなど、ママを完全に寝かせる時間を確保する

仕事終わりでも、毎日何かしらの担当を持つ
 お風呂、寝かしつけ、洗濯物をたたむ、ゴミ出しなど、「自分がやるのが当たり前のタスク」を決める。

・ママが「つらい」「しんどい」と言ったときに、それを否定しない
 「そんなに?」ではなく、「いつも頑張ってくれてありがとう」と一度受け止めてから、何ができるかを一緒に考える。

・「産後うつかもしれない」と少しでも感じたら、オンラインカウンセリングも選択肢に入れる
 家から相談できるサービスも増えているので、パパから「こういう相談先もあるよ」と提案してあげると心強い。

産後4〜12ヶ月(育児+家事+仕事が重なる時期)

ママの体と心の変化

・見た目はかなり回復しているように見えるが、慢性的な疲れは残りやすい
離乳食、予防接種、保育園の手続き、復職準備など「やること」が増える
・復職後は、仕事+家事+育児で常に時間に追われる

この時期のママの本音

・赤ちゃん中心の生活で、自分の時間がほとんどない
・パパは「家事も育児もやっているつもり」でも、段取りや管理はすべて自分というケースが多い
・ワンオペ状態を「頼らないからでしょ」と言われるのが一番つらい

パパができる行動

家事・育児のタスクを一度書き出し、負担の偏りを一緒に見直す
 最初に決めた分担が、復職後も適切とは限らない。時期ごとにアップデートする意識を持つ

・「どこを減らせばママがラクになるか」を一緒に考える
 惣菜や冷凍食品を増やす、掃除の頻度を下げる、家事代行を検討するなど、「頑張り続ける」ではなく「ラクできる仕組み」を探す。

・定期的に「ママのひとり時間」をプレゼントする
 休日に「この時間は任せておくから、カフェでも美容院でも行っておいで」と、ママひとりの時間を作る。

ママがパパにわかってほしい本音まとめ

・見た目が元気そうでも、体も心もいつもよりずっと疲れている
・「大丈夫?」より、「何を減らしたらラクになる?」と聞いてほしい
・完璧なパパでなくていいので、「私ひとりにしないパパ」でいてほしい
・「言ってくれればやるよ」ではなく、自分で気づいて動いてほしい
・「母親なんだから」「普通はさ」という言葉だけは言われたくない

パパが今日からできる小さな一歩

・毎日一言「今日は体調どう?」と聞く
・家事の中で、自分が必ずやる担当をひとつ増やす
・休日に、ママの連続睡眠時間を2〜3時間確保する
・産後ケア施設、自治体のサポート、オンラインカウンセリングについて一度調べてみる
パパ自身もしんどいときは、「自分もしんどい」と正直に伝えたうえで、夫婦で外部の力を使うことを前向きに検討する

ママがパパにわかってほしいのは、「全部完璧にやってほしい」ではなく、「わからないなりに、知ろうとしてほしい」という気持ちです。

最初から正解の言葉が出てこなくても、うまく立ち回れない日があってもかまいません。
ママの体と心の変化に興味を持ち、「一緒にどう乗り越えるか」を考えようとする姿勢そのものが、パパにしかできない大切な役割になります。

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