祖父母と育児の考え方が違うときは、安全に関わることと、家庭の希望で調整できることを分けて伝えましょう。パパも最新の情報を確認し、「妻が嫌がるから」ではなく、家族として採用する方法を説明することが大切です。
世代だけで「古い」「正しい」と決まるわけではありません。親の側も思い込みを見直し、公的資料や子どもを診ている医療者の助言を一緒に確認できる形にしましょう。
祖父母と最初に共有したい安全ルール
| 項目 | 共有すること |
|---|---|
| 食べ物 | 1歳未満には、はちみつ・はちみつ入り食品を与えない。食べる物は保護者に確認 |
| 寝かせ方 | 1歳までは寝かせるときにあお向け。医療上の個別指示がある場合はそれに従う |
| 寝床 | 硬く平らな寝具を使い、顔の周りに柔らかい物を置かない |
| 車移動 | 年齢・体格に合うチャイルドシート等を正しく使用。近距離でも抱っこで代用しない |
| ミルク | 製品表示の作り方を守り、濃さを勝手に変えない |
| 見守り | 子どもだけを車内に残さず、浴槽・窓・ベランダでは特に注意する |
出典:農林水産省・赤ちゃんを守るために、こども家庭庁・赤ちゃんの睡眠環境、JAF・チャイルドシート。
「抱き癖がつくから泣かせておけば?」と言われたら
泣いている赤ちゃんには、おむつや空腹、暑さ・寒さなどを確認し、抱っこや声かけで応じられます。ただし、何をしても泣きやまないこともあり、「必ず抱っこし続けなければ」と一人で抱える必要はありません。
つらくなったら安全な寝床に寝かせていったん離れ、少しして様子を確認します。激しく揺さぶらないことも、預かる人全員で共有してください。参考:こども家庭庁「赤ちゃんが泣きやまない」。
伝え方の例:「泣いたらおむつや授乳の様子を確認して、抱っこしてみようと思っているよ。つらいときは無理せず声をかけてね」。

「うつ伏せで寝かせたほうがよい」と言われたら
頭の形や寝つきを理由に、うつ伏せで寝かせることを選ばないでください。こども家庭庁は、1歳までは寝かせるときにあお向けにするよう案内しています。起きているときの遊びと、眠るときの寝かせ方は別に考えます。
伝え方の例:「寝かせるときはあお向けにするよ。この資料を一緒に確認してもらえる? 寝床に枕やぬいぐるみも置かないようにしているんだ」。詳しくはSIDSと窒息事故を分けて考える睡眠環境チェックをご覧ください。
食べ物や飲み物は、あげる前に確認してもらう
食べられる物は、月齢だけでなく離乳食の進み方やアレルギーなどによって異なります。「少しだけなら」と初めての食材を独断で与えず、用意した食品と量、食べさせ方を共有しましょう。
特に1歳未満のはちみつは、健康によさそうという理由で与えないでください。はちみつ入りのお菓子や飲み物も対象です。授乳期に白湯や果汁を新たに加えたい場合も、家庭の方針と医療者の案内を確認します。参考:こども家庭庁・授乳や離乳について。
伝え方の例:「食べる物はこの容器に用意したよ。ほかの物をあげる前に連絡してね。大きさや硬さも決めているので、このまま見守りながらお願い」。食べ物による窒息の注意点も共有できます。
食器の共有と虫歯は、古い説明を更新する
「一度同じスプーンを使うと虫歯予防が全部台無し」とは言えません。日本口腔衛生学会は、食器を共有しないことによる虫歯予防の科学的根拠は必ずしも強くないと説明しています。砂糖の摂り方、仕上げ磨き、年齢に合うフッ化物の利用などが大切です。
一方、この説明は、口移しや食器の共有を積極的に勧めるものではありません。家庭として食器を分ける希望があれば、その希望を伝えられます。医学的な説明と、家庭内のお願いを区別しましょう。出典:日本口腔衛生学会「乳幼児期における親との食器共有について」(PDF)。
服装や過ごし方は、赤ちゃんの様子を見て調整する
靴下や服の枚数などは、「昔はこう」「今は必ずこう」と一律に決めず、室温、季節、体調、動きやすさなどを見て調整します。心配なことは小児科や保健師へ確認しましょう。
「寒そうだからもう一枚」と言われた場合も、「心配してくれてありがとう。今の様子を見て調整しているよ。変える前に声をかけてもらえると助かる」と、してほしい行動まで伝えます。

パパから伝えるときの3ステップ
- 夫婦で希望を確認する。何を守ってほしいか、どこは調整できるかを整理します。
- 自分も決めた方針として説明する。「妻がうるさいから」ではなく、「うちではこうする」と伝えます。
- 根拠と具体的な方法を渡す。資料のリンク、寝床の作り方、食事の容器、連絡先などを共有します。
危険な行動が目の前で起きそうなら、穏やかに説明するだけで待たず、安全を確保してから理由を伝えます。何度伝えても守ってもらえない場合は、預け方や会い方を見直すことも必要です。
預ける前に渡せる「うちの育児メモ」
- 今日の授乳・食事:時間の目安、用意した物、注意する食品
- 寝かせ方:使う寝床と衣類、置かない物
- 移動:使うチャイルドシートと装着方法
- 困ったとき:保護者の連絡先、かかりつけ、相談先
- お願い:新しい食品や薬を与える前、外出前は連絡する
元気な日に一緒に確認しておくと、その場で説明を集中させずに済みます。病院リストのテンプレートもあわせて使えます。情報確認日:2026年9月19日。

