子どもが薬を飲まないときは、飲めなかった状況を整理し、処方した医療機関や薬剤師に相談しましょう。食品に混ぜる、剤形を変える、もう一度飲ませるといった対応は、薬ごとに確認が必要です。
この記事は、個別の薬の飲ませ方や量を指定するものではありません。薬袋・説明書と処方時の指示を優先し、家庭で相談と記録をしやすくする方法をまとめます。

まず「何が難しいか」を観察する
苦味が嫌なのか、量が多いのか、道具が苦手なのか、気分が悪くて飲めないのかで、相談する内容が変わります。無理に口へ流し込まず、子どもの様子と実際に飲めた量を確認してください。
- 薬の名前・剤形と、指示された1回量。
- 飲ませようとした時刻と方法。
- 口に入れる前から嫌がるか、飲んでから吐き出すか。
- 使った食品・飲み物と、その量。
- 発熱、嘔吐、食事や水分の摂取状況。
薬を受け取るときに確認したい6つのこと
| 質問 | 確認する理由 |
|---|---|
| 何のための薬か | 使う期間や中止の判断を理解する |
| いつ・どれだけ使うか | 回数、間隔、必要時だけ使う条件をそろえる |
| 食品に混ぜてよいか | 相性や飲み残しを確認する |
| 吐いた・こぼした場合は | 追加投与の要否を自己判断しない |
| 飲み忘れた場合は | 次の服用までの対応を確認する |
| 保存場所・期限は | 冷蔵の要否など薬に合う保管をする |
錠剤を砕く、カプセルを開ける、別の容器にまとめることも、自己判断で行わず確認します。他の医療機関の薬や市販薬、サプリメントなどを使っている場合は、お薬手帳などで伝えましょう。
食品に混ぜる前に、薬ごとの相性を確認する
PMDAは、赤ちゃんの粉薬を少量の飲食物に混ぜる方法を紹介する一方、味や相性などへの注意も案内しています。「ヨーグルトなら全部大丈夫」など、一つの方法を全ての薬に当てはめないようにしましょう。
混ぜてよいと確認できた場合でも、食事や飲み物の全量に混ぜると、残したときに飲んだ量が分からなくなります。使う物と量、混ぜてから飲ませるタイミングも薬剤師に確認してください。詳しくはPMDA「赤ちゃんに処方された粉薬を飲ませる方法」を参照できます。
吐いた・こぼした・飲み忘れたときは追加を急がない
体に入った量が分からないまま、もう1回分を足すと多くなるおそれがあります。「吐いたら必ず飲み直す」と一律に判断せず、薬名、量、服用からの時間、吐いた様子を伝えて確認します。飲み忘れを埋めるために2回分を一度に飲ませることも避け、指示を確認してください。
電話では「何という薬を、何時に、何量飲ませ、何分後にどのように吐いた」と具体的に伝えます。処方時にこの場合の対応を聞いておくと、迷う場面を減らせます。
夫婦で二重に飲ませないための記録
「たぶん相手が飲ませた」「朝の分はまだだと思う」という推測をなくすため、予定と実施を分けます。飲ませた直後に記録し、担当を交代するときに一緒に確認しましょう。
| 日付・時刻 | 薬名・指示量 | 実際の結果 | 担当・相談内容 |
|---|---|---|---|
| 記入欄 | 薬袋の表示を確認 | 飲めた/一部こぼした等 | 担当名と医療者からの指示 |
薬ごと、子どもごとに記録を分けます。実施前に予定欄だけを見て「済み」と扱わず、薬そのものも元の表示が分かる状態で保管してください。
残った薬の使い回しと、子どもの手が届く保管を避ける
以前の処方薬やきょうだいの薬を、似た症状だからと渡さないようにします。国立成育医療研究センターも、薬はそのときの体重や症状に合わせて処方されるとして、自己判断で残薬を使わないよう案内しています。
保管条件は薬の案内に従い、子どもが開けられない場所に置きます。バッグや食卓に一時置きしたまま忘れないことも大切です。誤って多く飲んだ疑いがあるときは、薬を持って速やかに医療機関等へ相談し、反応や呼吸に異常がある場合は119番を優先してください。
参考:国立成育医療研究センター「お薬Q&A」。相談先の整理は子どもの急な体調不良の相談先、家庭の点検は誤飲を防ぐ収納の確認も参考にしてください。情報確認:2026年9月。
