子どもが転んだら、まず周囲の安全と子どもの全身の様子を確認します。小さなすり傷は水道水などで汚れを洗い流し、出血していれば清潔なガーゼなどで押さえます。出血が多い、傷が深い、頭も強く打ったなどの場合は、すり傷だけの問題として扱わず医療機関への相談を優先してください。
この記事は家庭での初期対応を整理するものです。強い痛みや動かせない部位がある場合も、表面の傷が小さいから大丈夫とは判断できません。

傷を見る前に確認すること
車道や遊具の動く範囲など、二次的な事故が起きる場所から安全を確保します。反応や呼吸がおかしい、大量に出血しているなどの緊急時は119番へ。重いけがが疑われる場合は無理に動かさず、指令員の指示に従ってください。
落ち着いて対応できる状況なら、「どこが痛い?」「頭はぶつけた?」と短く聞き、手足を普通に使えているか、衣服に隠れた所にも傷がないかを確認します。無理に歩かせて試す必要はありません。
小さなすり傷の基本:洗う、必要なら押さえる、保護する
手を清潔にして、水道水などで傷の汚れを洗い流します。傷を強くこすらず、取れない砂や異物を無理にほじらないでください。出血時は清潔なガーゼや布で直接押さえ、必要に応じて清潔なガーゼなどで保護します。傷へ直接ティッシュを当てると繊維が残ることがあります。
出典:日本赤十字社・青少年赤十字の教材「すりきず」。大きな出血の基本は直接圧迫による止血です。手袋やビニール袋で血液への接触を避け、日本赤十字社「多量の出血」も確認してください。
家庭の手当てだけで済ませず相談したい場合
- 押さえても出血が続く、出血が多い。
- 傷が深い、開いている、異物が残っている。
- 痛みが強い、手足を動かせない、体重をかけられない。
- 目の周囲など大切な部位のけが、動物にかまれた傷、強く汚れた傷。
- 後から赤み・腫れ・熱感・膿などが増える。
迷うときは受診先へ相談し、汚れた物での傷などでは予防接種歴も伝えられるようにします。傷の状態に合う処置や被覆材は医療者に確認してください。
転んだ状況を、受診する人へ引き継ぐ
パパがその場にいて、ママが受診へ付き添う場合などは、見たことを共有します。「転んだ」だけでなく、時刻、場所、何にぶつかったか、どの部分を打ったか、最初の反応、その後の変化、行った手当てを短くまとめましょう。
傷の写真は経過の説明に役立つことがありますが、撮影のために止血や受診を遅らせないでください。写真だけで深さや痛みを判断することもできません。
救急用品は、買った後の置き場所まで決める
清潔なガーゼ、手袋、包帯など、家庭で使う物を一か所へまとめ、夫婦とも取り出せるようにします。一方で、子どもが薬やはさみを触れない場所に保管してください。使ったら補充し、包装の破損や期限も確認します。
痛がる子どもに何と声をかける?
「泣かないの」より「痛かったね。汚れを流すよ」と、今することを短く伝えます。「絶対痛くない」と約束せず、できる範囲で本人が見通しを持てるようにしましょう。
判断に迷うときの参考:日本小児科学会「こどもの救急」。情報確認:2026年9月20日。
