授乳で赤ちゃんが落ち着いても、その前にパパがしたお世話が無意味だったとは限りません。泣きやむまでの速さで役割を比べず、赤ちゃんの必要に応じて交代し、授乳前後の負担を分けていきましょう。
「自分では泣きやまなかったのに」と寂しくなることはあるかもしれません。その気持ちを否定せず、赤ちゃんを誰が泣きやませるかという勝負から、家族が休める分担へ視点を移してみます。
授乳で泣きやんだ理由を、一つに決めつけない
赤ちゃんが泣く理由には空腹やおむつ、暑さ・寒さなどがあり、お世話をしても泣きやまないことがあります。「ママが好きだから」「パパが嫌いだから」と泣き声だけで判断はできません。
授乳後に落ち着いた場合でも、胎内の記憶や脳のスイッチなどを理由として断定する必要はありません。授乳の必要がありそうなら、パパが達成感を得るために時間を延ばさず、その子に必要なお世話を優先しましょう。参考:こども家庭庁「赤ちゃんが泣きやまない」。
授乳前・中・後にパパが担当できること
| タイミング | 担当の例 | 確認する一言 |
|---|---|---|
| 授乳前 | 必要品をそろえる、赤ちゃんの様子や前の授乳時刻を共有 | 「何があると楽? 次からここに置いておくね」 |
| 授乳中 | 希望に合わせて飲み物を用意、きょうだいのお世話、家事 | 「終わった後は、着替えと片付けを担当するね」 |
| 授乳後 | 使った物の片付け、必要なお世話、休める時間の確保 | 「今から休めるように、こちらで見ているね」 |
本人がしてほしいことを確認し、毎回指示を待たなくて済むよう準備から片付けまで担当を持つのがポイントです。直接母乳を飲ませる以外にも、育児には多くの役割があります。
交代するときは、試したことと今の様子を共有する
「もう無理」と赤ちゃんを渡すだけでなく、「おむつは替えた。少し抱っこしたけれど泣いている。前に飲んだのは○時」と短く共有すると、次のお世話につながります。
「15分は絶対に頑張る」など固定の時間にこだわらず、赤ちゃんの状態と大人の余裕で判断してください。呼吸が苦しそう、反応が乏しいなどの変化があるときは、交代だけで済ませず医療の助けが必要です。
気持ちを伝えるなら、「さっき少し落ち込んだ。でも授乳の後は自分が片付けるね」など、自分の気持ちと次の行動を分けます。授乳中の相手に、パパを励ます役割まで毎回求める必要はありません。
パパのために授乳方法を変える必要はない
母乳・ミルク・混合などの方法は、赤ちゃんの状態と授乳する人の希望、必要に応じて専門職の助言を踏まえて考えるものです。パパが参加するためだけに、本人が望まない搾乳やミルクへの変更を求めないようにしましょう。
痛み、飲めているかの不安、授乳時のつらさがある場合は、出産した施設や助産師、保健師、小児科などに相談する段取りを一緒に作れます。授乳中のママを支えるパパの役割も参考にしてください。
泣いていない時間にも、関わりを持つ
おむつ替え、着替え、短い声かけなど、落ち着いている時間のお世話も担当しましょう。特別な遊びを用意しなくても、「今から着替えるね」と伝え、表情や声に応じることから始められます。
声かけ例は赤ちゃんに何を話せばいい?、抱き方の確認はパパの抱っこで泣くときのチェックにまとめています。泣きやませる効果を約束する方法ではありません。
つらくなったら、安全を確保して休む
泣き声に耐えられないときは、赤ちゃんを安全な寝床に寝かせていったん離れ、少しして様子を確認します。激しく揺さぶったり口をふさいだりしないでください。大人が交代できる場合は早めに頼り、ひとりで抱え込まないようにしましょう。
気分の落ち込みやイライラが続いて生活に支障がある場合は、パパ自身も自治体の相談窓口や医療機関へ相談できます。赤ちゃんの急な体調変化については#8000・#7119・119の使い分けを確認してください。

